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「父で娘」を全力で推すぞ

閑散としたブログですが、時々とはいえ更新する記事を楽しみにしてくださる方々がいらっしゃいます。ありがたいことです。
きっとこんな辺境にまで足を運んでくださるということは、女装コミックに並々ならぬ興味をお持ちの方や、古くからある店を贔屓にしてくださるような心優しき方なのでしょう。えへへ。

そんな諸兄に、どうしてもオススメしたい作品がありまして、エントリを起こす次第です。

毎年、「この女装コミックがすごかったね!」というシリーズをやっておりますが、あれはその年に発売された女装シーンのあるコミックを総括的に紹介するものです。宝島社のムックのように順位をつけたりはしていません。まあ、そもそも一人だと順位をつけるって数量化できないから難しいよね、ってのは確かにその通りなのですが、全部を等しく愛しているかと言われたら、口ごもります。
中にはね、ちょっとこれどうなんだおい、って言いたくなるような作品もあるし、本を胸に掻き抱きたくなるほどに愛しき作品もあります。
金子歩「君の中の少年思考」はそういう意味ではかなり愛すべき作品でした。「プラナスガール」「放浪息子」などの大看板の影に隠れてはいましたが、男同士学生同士の恋愛の機微が描かれた良作だと思います。
絵が弱いとか、話運びが上手じゃないとか、そりゃ新人さんですから、そういうこともあるよ。私はあの絵柄はお話と合っていたと思うし、美形じゃないからこその反町の良さみたいなものが見えたと思うんだよね。

さて。
話は、2014年に移りまして。
今年もそういう作品に会えるのかなーどうかなーと思っていたところに、正直、意外な方向からカウンターが来た感じです。

多丹モト 「父で娘」 双葉社High

が、それです。「父で娘」と書いて「ぱぱでこ」と読みます。1巻は2013年に発売され、この女装コミックがすごかったね!でも紹介しています。
当時私が書いたコメントは「なんだこれは、と思って読み始めたのですが、最後までなんだこれは、のままでした。
母親の再婚相手がめちゃめちゃ若くて可愛い女の子……みたいな男だった、という話なんですが、母のおっぱいの大きさといい、なんともはや。
でもね、このくらい振り切っちゃったほうがすっきりします。ばかばかしくて笑っちゃうぐらいで結構楽しいよ。」
というものでした。
……あんまり褒めてないですね。昨年はかなり多くの女装コミックが出版されていましたので、その隙間に落ちた徒花的な印象がありました。だって、お母さんのおっぱい大きすぎだよ、さすがに。

そして2014年の5月に2巻が発売され、物語は完結した模様です。書店で見かけたとき、ああ、あの作品かー、終わったのかー、うーん、どうしよう……。と買うかどうかしばし悩みました。女装モノ全部買ってたら大変だもの。1巻だけで2巻以降買ってないとか結構あるんだよね。
でも、表紙の子、可愛いな。こんな子いたっけ? とちょっとずつ思い出し、ああ、クラスメイトの男の娘だっけ。んー、眼鏡持ってる眼鏡っ子だしなあ、まあ、いいか、最後見届けようか、と買ったわけです。

帰宅して読みます。むー相変わらずのドタバタだなあ。でも、主人公の衛志の女装があって、ああ、女装コミックとしてはお得な感じかしら……なんて思いつつ、読み進めて行きましたらば……。

メイド回あたりから私の心は確実に動き始め、ミチルちゃんと衛志の淡い恋を本気で応援し、一喜一憂して最終話。あまりにも見事なエンディングに、胸いっぱいになってしまったのですよ。

出てきたキャラ全員を一歩前に進めてその全員がハッピーになるなんて、あのスタート時点を思えばウルトラCではないですか。
そう思って慌てて一巻から読み返してみたら、ミチルちゃん結構初期から出てきていて、最初からこうなる予定だったことがわかります。気持ちの移り変わりも丁寧に描いてるし、一回大きなピンチがあるけど、そこで出てくる衛志のセリフが直球で優しさと強さがあって……。ミチルちゃんはひたすらに可愛くて今どき珍しいくらいの純情なヒロインであり続け……
ああ、なんと多幸感溢れるカタルシス。

ミチルちゃんに感情移入しまくって、可愛いなーいいなーいいなーと思いつつ、一緒に淡い恋をしちゃうような(私のような)単純なタイプにはかなりオススメですわよ。

ま、一部に品がないギャグもあるし、ベテランだったらこうは描かないよなーって演出もあるけどさ。
ラスト4話はもう何回読み返したかわからないよ。
こういうボーイミーツボーイ作品もっと読みたいです。著者の多丹モトさんの次回作にももちろん期待しております。
よいものを読んだ。1巻でやめなくてホント良かった。

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