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鉄道廃線跡を走る

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自サイト「お気楽ステーション」の廃線・廃駅のページの巻頭言としてこんなことを書いた。

昭和62年の夏。富山に転校していった友人を訪ねて、一人で電車に乗り込んだ。そのとき私は中学生だった。

富山駅で無事に落ち合い、市電に乗り込んだ。当時彼の家は、終点の大学前駅から徒歩で数分の場所にあった。
途中、「新富山駅前」という奇妙な名前の電停があった。「駅前?」とたずねると、彼はああ、前にここに電車が走っていたんだって、とこともなげに答えた。
見ると電停の目の前に朽ち果てて崩れそうになっている「駅だった建物」があった。
それを見た瞬間、私の気持ちは昂ぶった。なんだろう、いったいこの気持ちはなんだろう?

強烈に印象付けられたその「廃墟」は、それからの廃線行脚の始まりだった。
身近な廃線を調べ上げ、少しずつたどるようになった。
当時廃線に関する書籍は皆無に等しく、こんなことをやっているのは自分だけだろうとさえ思っていた。

……今気づいてしまったけれど、昭和62年は間違いで、昭和60年が正しい。あとで訂正しておきます。

その「新富山駅跡」の写真は、
http://www.sampoya.com/station/haisen/HS14.jpg
http://www.sampoya.com/station/haisen/HS13.jpg

8月の24日。朝から富山港線やら神岡鉄道やらを乗り歩き、夕方近づいた帰宅直前、これを見つけたのだ。
若い中学生とは言え、さすがに疲れていて、興奮しつつ廃線跡を歩き始めたものの、1キロも行かない間に断念、引き返し、家に帰ってしまった。
その後高校に進み、同じような趣味を持つ人(=K野くん)をかぎ分けて探し出した。
そういう趣味でつながっていたからこそ、卒業してからも情報交換など音信が絶えることなく、大学生になった平成4年。二人で富山までやってきた。
あれから7年も経過してしまっている。もう何も残っていないだろうと思っていた。
新富山駅跡は更地になってしまい、建物はなくなっていたものの、明らかに異質の空間として残されていた。
歩き始めてしばらくの後、次の駅だった「富山北口駅跡」にたどり着いた。舗装された線路跡に沿って、崩れかけたプラットホームが残されていた。
しかし残念ながら時刻は既に夕刻。これだけを目標にしていたわけではなかったため、やむなくそうなってしまったのだ。
薄暮の風景に溶け込む駅跡は美しかったけれど、写真にはキレイに残せなかった。
次の八ヶ山駅跡まで頑張って歩いた。正直、単調な道が続き、私は飽きてしまっていたのだけれど、ようやく辿りついた、掘割の中にひっそりと残る駅跡は、ほぼ現役当時をとどめていて、なかなかに私を興奮させてくれた。もっとも、同じ道を歩いて戻ることを考えるとかなり憂鬱にもなったのだけれど。
さらに先までも見たかった。しかし、時間が体力がそれを阻んでしまったのだ。
K野くんは、いつか行こういつか行こうと思い続けていたのだそうだ。私はといえば、廃線への情熱が薄れてしまった時期もあり、時々思い出す程度だったのだけれど。

そして、平成16年。私とK野くんは、いつの間にか、新富山駅跡に立っていた。
今度は車で。前回ここを歩いてから、12年。私が最初に来てから、実に19年の時を経て。
探索は容易だった。地図で目星を付けて、路地に入り込む。車を置きやすい場所を探し、少し歩いて駅跡を確認する。ああ、こういうことがやりたかったんだよな。12年前、そして19年前の私は。

新富山駅跡は、異質ではあるけれど、完全な更地となってしまった。
富山北口駅跡は、付近の道路が付け替えられたために、痕跡を見つけることはできなかった。
八ヶ山駅跡は、幸いなことに、すべて12年前のままだった。

その先は初めての道のりだ。鯰鉱泉前駅跡には崩れかけたプラットホームが残り、四方駅跡は公園になっていた。
海老江駅跡にはホームが残り、ペンキで描かれた停止目標までそのままだった。
終点の新湊東口駅跡まで来た。線路跡は明らかにわかったけれど、駅舎跡は不明。もっとも、この路線の廃止自体は、昭和55年だ。24年間あれば、どんな変化があったとしても驚かない。

こうして、富山地方鉄道射水線の探索を終えた。まさに、終えたという気持ちになれた。
それでもさ。
さあ、じゃ、次はどこに行こうかなって思えるあたりが、旅の面白さなんだろうなあ。
19年前の補完もいいけど、まったくの未知の世界も、きっと楽しいだろうな。

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