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聞き間違い、見間違い

最近、タクシーの後部に「アークフラッシュカー」というシールが貼ってあるのを見かけますが。
あれ、見るたびに「アースクラッシュカー」と読めてしまうのです。

昨日電車の中で、「車内、駅構内にて、不審なものを発見した場合、手を触れないで、お近くの駅係員までご連絡ください。」というアナウンスが。
でも、私には、「手を触れないで」が、「手遅れなので」と聞こえてしまったのです。

言い間違えには、真実が隠されている、と言ったのは、フロイドだったか。
でも、聞き間違えや、見間違えはどうなんだろう。

ま、単に似てるだけ、なんでしょうけど。

今日は、世界禁煙デーらしいですよ。

あちこちに書いた話ですが、もう一度。
私は、20歳の誕生日に、友人からたばこを一本もらってからというもの、インフルエンザでぶっ倒れたとき以外、ほぼ毎日、一日二箱を空にするヘビースモーカーでした。
そして、昨年(2003年)の10月1日。32歳の誕生日を迎えたのを期に、たばこをやめ、8ヶ月が経過しようとしている現在まで、継続してたばこを吸っていません。
吸っていた12年の間、この世界禁煙デーを意識したことなど、ただの一度もありませんでした。つまり、こういう嗜好品に関する物事って、自分自身の内面から考え直さない限り、外部が何を言っても、意味が薄いんだよね。

では、私は、なぜやめることにしたのか。
自分のサイトの日記(2003年9月3日付け)には、このように書きました。

■創作や、仕事の後の一本はほんとに美味しいんだけど、これもね、実際は幻想なのかな、と思ったのが、今回のきっかけ。
■体内のニコチンが減ってきて、それを渇望する。で、それが満たされるから、美味しいと感じるだけであって、それってマッチポンプじゃん。タバコやめちゃえば、その渇望ともさよならできるんじゃないのかな? と。

確かにそう思ったのも事実なんだけれど、本当にこれがやめる理由? これだけでは弱くない? と思った方もいらっしゃったのではないかな。鋭い。
本当の理由は、「たばこを吸っている時間を、別のことに使いたかったから」です。
だいたい一本が4分間。何かをしながらということも多いけれど、しみじみじっくり吸ったりすることが多かった私は(笑)、4×40本。つまり、160分(2時間40分)もの時間を無益に過ごしてきたのではないか、と思ったのです。

ただ、やめた現在、その時間を有効に使えているかと言えば、はっきりNOです。まだまだ無益な時間が多すぎる。いかんなあと思いつつ、ぼうっと過ごしていたりするんだよな。
ここは、反省ポイント。はぁー(ため息)。

やめて何が変わったのか。
まず、太りました(笑) やっぱり。2,3キロで踏みとどまっているけれど、口寂しいのか、食べちゃうんだよね。
非喫煙者が言うほどに、味覚は変わりませんが、匂いには敏感になったと思う。
吸わない人がたばこを嫌がる理由が、すげえ実感できました。よくみんな我慢していたなあ……。
たばこってね、そのものから出る匂いは、いいんだよね。香料も入っているわけだし。しかし、吸殻とか、吸った後の口とか、どんなに気をつかっても、本人にはわからない匂いが強く残るんだよ。これに気づけたのはプラスかな。
(隠れて吸ってて、ばれてないと思ってるみなさん。回りのみんなは気づかないふりしてるだけかもしれないぞ。)

ただ、未だに夢を見ます。割としょっちゅう。
「あれ、なんで私、たばこ吸ってるの? わちゃー、吸っちゃったー _| ̄|○ 」って感じの夢を(笑)

やめてよかった! という実感は、実はそんなに強くないです。
私にとって、最大のプラスは、意思が弱いと思っていたのに、やめられた、という充足感かもしれない。やればできるじゃん、私、ってね。

にゅーす速報

今しがた、コーヒーをいれに台所に行ったとき、右足の小指をがっつんと。
いたたたたたたたたた。怖い。こわくて、見られない。うわあ。
あ、血だ。あわわわ。血だ、血だ(号泣)
どうすんのどうすんのこれ。止血止血。あれだ、化粧用のコットンとかでいいの? これ。
とか言ってる場合じゃなく、ほかに無いから、これだ。あたたた。あわわ、なんかずきずきしてる。
血でるかあ? ふつう。
おさまったかな? 痛みは消えてきたぞ。平気っぽい。コーヒー飲もう。あちちち。
漫画か、私は。しかも、昔の。吉田戦車の漫画にあったような人かっ。

ホントかなあ~

チワワは、犬ではない、とな。

キャッチボール

私と父さんは、偶然にも誕生日がいっしょだ。だから、星座占いの結果は同じはずなのに、どうしてこんなにも違っちゃったんだろう?
野球少年だった良和少年が、マネージャだった真由美さんと結婚したのが、今から21年前。郊外の小さな公営住宅で、慎ましく暮らし始めた夫婦は、翌年息子を授かった。父さんは、その息子が強くたくましく育つことを願い、強志と名付け、いっしょにキャッチボールをすることを夢見たのだそうだ。
確かに私には、小学校低学年まで、父さんとキャッチボールをした記憶がある。でも、それは長くは続かなかった。
私はね。外で遊ぶより、家でお人形遊びがしたい。そんな女の子になりたい男の子だったんです。
そりゃあ、私だって小さな頭で一所懸命考えて悩んだよ。どうして私は、オカマって言われていじめられるの? 可愛いスカートはきたいよ。髪も綺麗に伸ばしたいな。そんな日々大きくなる悩みを、さんざ迷った挙句母さんに打ち明けた。母さんは、大きなため息をついて、父さんになんて言えばいいのよ、と言った。娘ができて、大喜び……なんてマンガのようにはいかないものね。
それから少しずつ、男の領域を狭めるように陣取り合戦をした結果、すっかり女の子の装いをするようになれたのは、13歳の頃。父さんは、当時まだ40代になったばかりなのに、すっかり白髪だらけ。私との会話もほとんど無くなってしまった。
私のせいなのは、わかってる。わかってるけど、自分にも両親にもウソをつくのは嫌だった。自慢じゃないけど、私はまっすぐに育ててもらった。こんな私だというのに、いや、だからこそなのか、人として恥ずかしくない振る舞いができるようにと、人一倍気をつかって育ててもらった。
感謝してもしきれない。だから私も頑張った。
世間様が何のその。いじめるやつらを見返してやるぞと、オシャレに勉強に頑張ったよ。
「強くたくましく」は、別に男の子だけの特権じゃない。いや、私は綺麗で可愛い女の子になりたいと願う男の子だったけど、「強くたくましく」なることと矛盾しないよね?
その、私こと、強志少年は、本日ハタチの誕生日を迎えます。化粧もうまくなった。ミニスカートだってはきこなすぞ。履歴書に女って書いて、偽名使って、どきどきしながら面接をした書店のバイト。貯めたお金で、ちょっと大人っぽいスーツも買ったよ。
三人家族のうち、二人の誕生日が一致する今日は、恒例のささやかなパーティ。父さんからのプレゼントは毎年何も無かった。たぶん、それが父親としての最後の意地だったのだろう。
ハタチの記念にビールで乾杯。私は父さんに、Yシャツを贈る。毎年代わり映えしないけれど、と言いながら。悪いなとぶっきらぼうに答えて、父さんの目は細くなる。ただでさえ細い目がいっそう細くなる。喜んでくれたことが、それでわかる。ふと、父さんは決意したように立ち上がり、隠してあったらしい紙袋を無造作に私に寄越した。
え?
私は驚いて父さんの顔を見る。母さんも知らなかったみたいで、丸い目の驚き顔だ。照れくさいらしい父さんは、ぐっとビールを煽ってる。私はあけていい? と聞きながら紙袋から中身を取り出した。出てきたのは、シンプルだけど、ちょっとシックなワンピースだった。
ウソ。本当に?
私は声に出して、そう言っていた。今まで無言で許してくれていた父さんが、ついに背中を押してくれた。私はそう思った。そして、私はワンピースを広げてみようとして、その重さに首をかしげる。よく見れば、もう一つ包みが入っていた。ハテナマークで頭上をいっぱいにして、私はそれも広げてみた。
グローブ。もう一つの包みの中身は、野球のグローブだった。父さんは、言った。
「お前ももうハタチだ。どうせなら、いい女になれ。強く、たくましく、いい女になれ。ただ、父さんのコドモだってことは……、忘れるな。」
私は、ありがとうお父さん! と叫んで、両方の包みを抱えて、部屋に走る。ワンピースのサイズはぴったりだった。そして、グローブのサイズも。
今日ハタチを迎える、ワンピースの似合う、少年だった私は、涙をぽろぽろこぼしながら食卓に戻り、左手にはめたグローブをぱんぱんと叩いた。父さんは笑いながら「両方、似合うな。」と言った。
ありがとうお父さん。そして、にこにこ涙ぐんでいるお母さん。
これからも、強くたくましく、生きてやるぜ!

まちのふうけい 17

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調子にのって、夕陽シリーズ。いや、夕陽というか、宵闇迫る茜空。

まちのふうけい 16

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去年の今頃。連続交通違反してしょぼくれていたときに、慰めてくれた日本海の夕陽。

今日の1000文字

披露宴も終わり、参列者は三々五々帰路につき、ようやくひと段落。遠方からやってきて、家に泊まる親類を前にお茶を飲めば、やはり、ちょっとした思い出話になる。

もういい加減お母さんやめて、と言われるけれど、今日くらいは許してよ。あなたに関する思い出話として、やはりこれは避けて通れないもの。
ちょうど今日みたいな雨模様の日。学校から帰ってきたあなたは、一抱えもあるような大きなカエルを捕まえてきてね。野良カエルだよ、可哀相だよ、飼ってあげようよ、って言って。たぶん、前の日に、捨て猫とか捨て犬の本を読んだりしたんでしょう。私は、びっくりするやら呆れるやら。
でも、その大きなカエルが愛らしく感じられてね。自分で世話をするのよなんて言って、「飼う」ことにしたのよ。え、私も変わってるって? そうかもね。
当然インターネットも無い時代だから、図書館でカエルのえさについて調べたり、水槽の中身を工夫してみたりと、親子二人頑張ったわよ。あなたってば、妙に手先が器用だったから、カエルのためにリボンを結んであげたりして。散歩にも出かけたわよね。
飼いはじめてから、一ヶ月ほどしたとき、私は夢を見たの。この話をするのは、多分初めてだと思うけれど。
ケロ太(あ、飼いカエルの名前ね)が突然大きくなって、私のところにやってきたの。そして、お嬢さんを私にください、なんて言うのよ。ごく普通の青年に見えたけれど、間違いないあれはケロ太だったわ。私も私で、娘をよろしくお願いしますなんて言っちゃって。途中で、ケロ太青年は、お父さんの顔になってたけど。ま、それは仕方ないわよね、私だって、愛する旦那さまを亡くして、まだ2,3年だった当時だし。
ケロ太は、冬を迎える少し前に、ひっそりと息を引き取ったわ。それまでずっと表情が変わったことのないケロ太だったけれど、亡くなる前日にだけ、ちょっと寂しそうな顔に見えたのを覚えてる。
あ、ごめんごめん。こんな日に話すようなことじゃなかったわね。
とにかくそんなカエルの王子様に見初められた娘も、こんな立派な青年と結婚することになって。お父さんもきっと、喜んでいるわ。

お酒のせいか、疲れのせいか、ちょっと涙もろくなった私の耳に、二度、三度、しっかりとカエルの鳴き声が聞こえた。
驚いて、その方向を振り返ると、そこには、娘の旦那になる青年が、にっこりと微笑んでいた。

トランス系時事ネタ(2004/05/18)

性転換選手の五輪出場可能

だそうですよ。
今までに何度か問題になっていましたよね。セックスチェックで出場性別と違うことが判明した選手とかもいたし。
性別を選びなおし、なおかつスポーツで優秀な成績を収めて、国の代表になるという人は、そう多くはないと思いますが、明るい未来が開けたという意味では、まあよかったのではないかと。
実は私、あんまりオリンピックに興味なかったり。

カエルマーチで行こう! 【5】

好きなものが増えていくと、それに対するアンテナが敏感になる。
そして、関連する雑誌が部屋に増えたり、パソコン画面左端の「お気に入り」が増えたりする。それはごくごくアタリマエのことであって、なんら不思議なことではない。だから私の部屋に、クルマの雑誌が増えることに、おかしな点は無いのだ。
「それはそうだけど。」と、サチエは言う。そして、こう続ける。「限度ってものを知りなさいよ。」
もちろん私だって、普通のオンナとして今まで生きてきたわけで、数々の女性向け雑誌を私の部屋に迎え入れ、研究材料にしてみたり、なんとなくぱらぱらとめくってみたり、時にはお気に入りのタレントのグラビアを切り抜いて保存したりしてきた。それは今でも変わることは無く、「JJ」が、「Style」に変わった程度だ。
それに加えて、ちょっとだけクルマの雑誌が増えただけじゃない。サチエったら、それを大げさに。
「いやー。普通にdriverとか、じゃなくて、いきなりNostalgic Heroとか、OLD-TIMERとか読み始めたら、やっぱり気になるじゃないよ。」
だって、可愛いじゃないかー。と、ハンロンすると、私の可愛い車好きを知っているが故に少々トーンダウンしつつも、「ま。ね。前のてんとう虫やビートルは確かに可愛かった。でも、ああいう車にウツツを抜かしちゃったら、それこそ生活の大半を注がないとやってられないでしょう。実際大変だったようにさ。」と、親身になって私に「警告」した。
「わかってるよ。今の私はカエルマーチに夢中。それ以外の車に浮気することは有り得ないんだけれどね。実際には買えないからこそ、雑誌で代用しているみたいなもの。」と言えば、サチエは薄ら笑いを浮かべて、「いいけど、それって、えっちな雑誌を読んでいるオトコとおんなじ理論よね。」と抜かした。当然、裏拳を一発お見舞いする。

ゆったりとした休日の昼下がり。冷めた紅茶を入れなおそうかどうか迷っていたときに、部屋の隅に積み上げられた雑誌に、付箋が貼られていることを、サチエに気づかれてしまった。「何? これ」と言って、サチエは本を取り上げる。私は、抗議をしようにも、何と言ってやめさせたらいいのか、ちっとも言葉が浮かんでこなくて、あ、とか、う、とか変な声を出した。

古い車ばかりが載った雑誌の、モノクロページ。写真数点と、長ったらしい文章。車とそのカタログを掲載して、少々の薀蓄と、思い出話を語っているだけだ。取り立てて凄いことが書いてあるわけでもない。サチエの、興味津々だった顔は、だんだんつまらなそうな顔に変化していく。
「何で、こんな記事に。」と、口には出していなかったけれど、そう思っているのは明らかだった。ふーん、と、感心なさそうに、雑誌を閉じようとした瞬間。サチエの目が見開いた。ちっ。
「これ書いてる、五十嵐ユウスケ って、あんたのお兄さんじゃない。」
そうだよー。悪いかよー。と、私はふてくされた子供のように言う。別に隠し立てする気があったわけではないけれど、あまり知られたくなかったのも事実。
「へー、こんな仕事してるんだ。まさに、天職じゃない。」
「そ、ね。」
まったくだ。古い車好きが高じて、いつの間にか会社辞めて、自動車整備技師の資格とかとって、雑誌に連載まで持っちゃって。
良いご身分ね、と皮肉の一つも言ってやりたいが、別になんら悪いことをしているでもないし、誰かに迷惑をかけているでもない。結局、順調に自分のやりたいことを進めていく兄貴が羨ましいだけだ。

「あれ? 何、サギリとお兄さんって、喧嘩でもしてるの?」
とサチエは、ちょっと不機嫌になった私にたずねる。「うーん。」と私はうなる。決してそういうわけではない。どちらかといえば、仲はよいほうだ。
免許をとったばかりの私に、スバル360なんて「難しい車」を薦めたのは兄貴だけれど、ちゃんとそれに付随した、車の運転方法も私に叩き込んでくれたのだし。
おかげさまで私はいま、狭い駐車場に駐車するのも苦ではないし、他の車にクラクションを鳴らされるようなこともない。多少の不具合ならば、原因がわかって、さすがに自分で修理はできないけれど、整備工場に端的に状況を説明できたりする。ありがたいことである。

ただ、ある時から、連絡をとりづらくなってしまったのは事実なのだ。
それは、兄貴が突然会社をやめ、これまた突然、何でまたというくらい年上の2コブつきのバツ1と結婚なんぞしたときから、だと思う。
別に兄貴がどんな人と結婚しようが構わないし、私が文句を言う筋合いも無い。その上、母のほうにむしろ年齢の近い、嫁、マミコさんとやらも、よくできた人格者で、2コブのアヤカとマナミも、まあ、実に可愛い。だけれど。とにかく、理由も無く、気に入らないのだ。
そういう話を、実は今始めてサチエにした。するとサチエは、なーんだ、という顔をしながら、「そりゃあ、サギリ。嫉妬でしかないわ。」などとあっさり言いやがった。
「…やっぱり、そうなのかなあ。」と私は認めたくないので、不満たらたら、口を最大級に尖らせて言う。
「なに、サギリ。あんた本当に気づいて無かったんじゃないでしょうね?」と、サチエは呆れ顔だ。当然私は愚痴愚痴と言う。「え、だって、そんなに兄貴べったりだったわけじゃないし……。」とまで言ったところで、サチエは私のセリフをさえぎってまで言った。
「サギリの今まで付き合ってきたオトコ。ぜーんぶ、お兄さんに似てると思うのは、私だけじゃないと思うけどな。」

赤くなって、熱くなって、カッとなって、でも言葉にならなくて、言いくるめられて、頭が冷えて、喉が乾いたところで、ようやく私は、サチエに言った。
「……その通りですぅ。」
バカみたいな話である。気づいてはいたことなんですけれど。
「電話ぐらいしたら?」とサチエは穏やかに言う。うん、と子供のように私はうなずいた。

結局それから四日経っても、仕事が忙しかったり、なんだかんだと理由をつけて電話をするのを引き伸ばしてしまった。五日目、ちょうど兄貴が書いている雑誌が発売日を迎え、いつものように私はその本を買ってきた。よし、記事見たよーとさりげない感じでかけてみよう。と、私はちょっと鼻息荒く、ページを繰った。
いつもの兄貴節。偶然取り上げている車がフォルクスワーゲンビートルであることに、ちょっと暗示的なものを感じて、また、鼻息が荒くなる。独特のエンジン音と、フロントのトランクが好きだったなあ、なんて思い出しつつ、兄貴の冷静な分析と車の持つ歴史的背景に感心していた。
ところが、本文のラスト近くで、私は息を飲んだ。
こんなことが書いてあったからだ。

「……ところで、このビートル。私の妹が、ついこのあいだまで乗っていた。最終的に坂道の途中で動かなくなり、レッカーを呼び、涙ながらに見送った妹は、頭の中にドナドナが聞こえたなどと言っていたが、その悲しみは私にもよくわかる。その後新型マーチを愛でているようで何よりだ。最近ちょっと連絡が来なくて寂しいぞ、兄は(笑) たまには家にも遊びにおいで。今なら、ガレージに、てんとう虫も一台いるぞ。」

仕方がないなあ。と、私は本を閉じ、緩んだ頬と涙腺を手で撫でながら受話器を取った。

まちのふうけい 15

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すーちゃん。と、ぢ。

トランス系時事ネタ(2004/05/13)

「マトリックス」の監督、まもなく性転換完了?

以前より、そういう話は漏れ聞こえてはいたのですが、本当にやっちゃうんですかね。
潤沢な予算はあるから、さぞや(人工の)美女が出来上がることでしょう。

直接関係ないですが、「女装癖」って言い方、なんか嫌だなあ。

カエルマーチで行こう! 【4】

金曜日、久しぶりに残業も無く、早めに帰宅して、新発売のビールをぷしゅっと。
揚げ物は面倒だったので、缶詰のホワイトアスパラと、トマトをざく切りして、サニーレタスの上に乗っけて、特製ドレッシングで、はい出来上がり。ぱくぱく食べて、ごくごく飲んで、ふう満腹と、ソファベッドに横向きに足を投げ出す。ストッキングが伝線しかけているのを発見して、ちょっと舌打ち。でも、すぐあとで、まあいいか、と思う。
土日プラス一日の三連休が始まる。さあ、カエルマーチとどこへ行こう? と私は、関東全域のロードマップを広げた。

もしかして私、一生一人で生きていけちゃうかもしれない。
彼氏がいたらいたで、そりゃあ楽しいし、いろいろと助けたり、助けられたりするのだろう。でも、いなければいないで、とりたてて困るようなことも無さそうだ。
一人上手という言葉が一瞬頭に浮かぶ。あれ、でもそれって、えっちな意味だっけ? と酒好きという理由だけでなく、オヤジ頭脳になっているのかもしれない私は、ちょっとマジメに考える。
サチエはどうしているだろう。このところずっと私とでかけることが多く、彼氏の途切れることがなかった彼女にしては、珍しいことだ。
ちょっと探りを入れてみよう。と、サチエの携帯にメールを入れる。
「毎度、サギリさんですよ。連休は彼氏とタダレタ生活を送るのかね? うっひっひ。」
右手の親指をすばやく動かしながら、こんな28歳でいいのかな、という気持ちと、うっひっひよりは、いっしっし、のほうが感じが出るかなとか、考える。
送信。少しの間をおいて、返事が来る。
「いま、ざんぎょーだー。ふざけんな かちょーのやろう。てか、会議なげえよー。おなかすいたよー。ビールのみたいよー。ついでに、カレシほしーよー(爆」
思わず、サギリさんも、このメールには、手を合わせましたよ。おいたわしや、サチエ殿。
しかし、そうか、彼氏、いないのか。その割には、このあいだEGOISTEの香りがしたんだけどな。

結局まあ、イマサラどこか宿をとって、なんてことは出来ないので、近所のショッピングセンタまで二人で出かけただけだった。
輸入品マーケットで、見たこともない食材を買いあさり、ビールにあうおつまみ作り実験を繰り広げた。同じように見たことも無い、外国のビールをさんざん文句を言いながら飲みちらしたりもした。
パジャマに着替えて、サチエ用布団を敷いた途端、まるで「そういう話題」を避けるかのように、サチエは、高速で寝息を立て始めた。え、なんだよ、それはよ。
たまには、オトコの話も聞かせろよ、とサチエの肩を揺すってみたけれど、起きる気配はない。しまった、そんなことなら、飲んでいる最中に話を振ればよかった、と後悔しても、もう遅い。
別に私は、人の恋愛話を根掘り葉掘り聞きたいわけではない。むしろそういう話は苦手の部類に入る。しかし、サチエは別だろう。あれだけのモテモテ女に、こう長いこと彼氏がいないというのは、天変地異にまで発展しかねない。

「大げさだよ、サギリは。」
例によって、口に出してつぶやいていたらしい私に対して、諦めたような小さな声で、サチエは言った。
「……カレシがいないのは、ホント。そんで、週末はサギリと出かけているのも、ご存知の通り事実。で、実のところ、オトコとの関係は、ある。それって、つまり。週末は別の女と過ごすオトコと、繋がっちゃったのよ。」

こういうとき、私はどういう反応を示したらよいのだろう。私の根っこのほうにある感情で言えば、「それは、有り得るよなあ……。」だけれど、ここでこの状況を肯定してしまうのも、少々ヘヴィだ。「うわー、そうなんだ。」とだけ言ったら、私には、次の言葉が浮かばなくなってしまった。
「だから、あんたには話したく無かったのに。」
モテモテ女のサチエさんは、少々余裕かまして言うじゃないのさ。一瞬だけムッとする。
でも、それは付き合いが長いからこそ、の配慮だったのかもしれない。
仲良しでも、言えないこと、言いたくないこと、そして、言っちゃいけないことがある。
弱音を吐けばいいというものでもない。でも、強がってばかりいても、いつか破綻する。
バランスが大事だよなあ。と、思いながら、私はミネラルウォータを少し口に運んだ。

で、その後どうなったかというと、別にどうもならないわけで、相変わらずサチエは妻帯者との恋愛を苦しみながらも続けている様子。私に対してそれを逐一報告するような真似はしないけれど、ちょっとだけ、苦しいという胸のうちを、滲ませるようにはなって来た。つまりそれは、やっぱり限界が近いわけで、早いところ、精算したほーがいいぜー、と絵文字の少ないサチエのメールを見ながら思う。
もてる女も大変そうだ、と私は思う。もてる=恋愛上手なわけではない。いい女=恋愛上手でもない。なんとまあ、難儀なことだろう。
私のように、平凡な外見と、平凡な恋愛遍歴を持ち、平凡な暮らしをしているヤツが、そういう面では楽なのかもしれないなーと思うのだけれど、別に平凡であることを至上のように思っているわけでもないので、若干複雑でもある。

人生何があるかわかりゃしない。突発的な出会いがあるかもしれないじゃないか。
ドライブ先で出会った男の話を得々と述べる掲示板の書き込みに、中指立ててお前はいいよなっと悪態をつきつつ、ノートパソコンを乱暴に閉じ、私は今日もカエルマーチと私を磨くのです。
きゅきゅきゅっとな。

雑記

Winny作者、47氏逮捕のニュースに愕然とする。
ナイフを使って殺人がされた後、ナイフを作った人を逮捕した、ってことなんじゃないのか。
これによって、ネットワークの技術は、確実に停滞する。じゃ、いいよ、その停滞しているあいだに、法整備を急いでくだされよ。追いついてくだされよ。

福田官房長官菅民主党代表辞任
両人が辞任する前に、テレビのニュースでね、「やめるべきですよ!」と、得意げに言っている人が映っていたのよ。もううんざりなのですよ。そういう意見て、責任のある仕事をしたことが無い人が言うんじゃないのか、と思えてくるんだけどな。辞める前に、やらなくてはいけない仕事は山のようにあると思うんだけど。肩書きって、お飾りじゃなくってよ。

VAIOの小型新製品発表
一瞬ゲームウォッチかと思った。欲しい。

■ウイルスがね、ひどいのよ。
サッサーよりも、Netskyなんとかしてくれ。「あなたのパソコンはウィルスに感染しています」とかいうお知らせメールがまたうざいんですけれど。そういう単純なウィルスじゃなかろう。私のPCじゃなくて、もう勝手に私のアドレスが蔓延しちゃってるってことなのになあ。

VIRIDIAN ROOM
苦心惨憺の末、なんとかクリア。好きなんです、こういうゲーム。

【モブログ】ゆうべ

帰ってきましたー
更新やメールのリプライは今日の夜から明日にかけて
いやあ二つのアカウント合計して56通のウイルスが来てやがったよ(−_−#)

えと
お土産はこれ

昨日の機関車は旧山形交通高畠駅でしたr2zsh0077.jpg

【モブログ】おはよー

…ございます。武骨でかわいい機関車でございます。ここはどこでしょう〜。r2ysh0076.jpg

【モブログ】まったり

モブログ更新て改行うまくいかんのね(^-^; えー今某県の健康ランドでまったり。晩御飯は辛味噌ラーメンでした。うまうま。明日の夜帰りますだ。

【モブログ】今日のお昼ご飯

やきおにぎり
あ・ら・伊達の道の駅で購入
涙がちょちょぎれるくらいウマー

ちょちょぎれr2wsh0074.jpg

【モブログ】というわけで

おくればせながらちょっと出掛けて来ます
土曜日には帰る予定です
緊急連絡は携帯まで
パソコンメールは一応見ておりますけど気まぐれですのでー(^-^;

もぶろぐ実験

です
あー
てすてすてす

10年目の「うどけん」

きっかけが何だったのかは、既に10年経過した今となっては思い出せない。
いつものように学食でたむろっていたときに、誰かが言ったのだろうとは思う。
「埼玉の加須のうどんって美味しいらしいよ。」
お金は無いけれど、時間も行動力も有り余っていた私たちは、すぐに友人の車に乗り込んだ。行き先は、言うまでもない。

とりあえず駅に車を置き、適当に歩き回り、適当な店に入った。
そして、それぞれにうどんを食べ、満足した。いや、するはずだった。
帰り際レジに置かれていた、「加須うどん店マップ」。しかも、スタンプラリィまで行われていることを知ってしまったのだ。若い学生のことだ、当然「全部まわってやろうぜ」という話になる。
無論一日で回れるはずもなく、それから二度三度と、加須まで足を運ぶことになったのだ。
どこの店だったか。店員さんと話をする機会があり、「いや、大学の友人同士なんですよ」なんて話をした。すると、「おお、うどん研究会ですか(笑)」などと言われた。
それまでそんな自称を考えたこともなかった私たちは、すっかりその響きに魅了され、略称「うどけん」が誕生したのだ。

が、この「うどけん」も長続きはしなかった。
三度目だっただろうか。たまたま入った「子亀」という店で食べた、冷汁うどん。
これに全員がうなったのだ。それまでの店も決してまずくは無かった。充分満足してきたのだけれど、これは、明らかに「美味かった」のだ。
腹を空かせた大学生にとって、一日に2,3軒のハシゴなど、やすやすと可能であり、これまでもそうしてきた。
しかし、この日は、その店で。
二杯目のうどんを食べたのだ。

それっきり、「うどけん」の活動は、止まってしまった。みんなが気持ちの中に、「あそこより美味い店がそうそうあるとは思えない」と感じていたのだろうと思う。事実そういう話も出たし、私はそう思っていた。

それから、ふと気づけば10年の月日が流れた。それまでの間、数限りなくうどんは食べた。美味しいと思えるうどんにも数々出会ってきたし、好きな店もある。
ただ、あの日のような情熱をもって、うどんをわざわざ食べに行く、ということはもうないだろうなと漠然と思っていたのだ。
けれど。

きっかけは、「めくるめくさぬきうどん」なるサイトをあそうに教えてもらったことによる。
ここで紹介されていた店なのだが、うーむ、これは凄そうだ。
いつか行こう、とあそうと言っていたのだが、2004年5月3日。たまたま二人の予定が一致し、でかけることが決定した。

朝の9時ちょっと前、小雨の降る中、車を発進させる。

結果として、寄り道や、渋滞も含めて、約5時間。すっかり雨もあがり、青空がちらりと見え始めた中、ようやくその店にたどり着いた。
運良くすぐに着席できた。店内は広くない。他の座席は当然のように既に埋まっている。
メニューは多くない。私は迷ったときは、メニューの頭からと決めているので、生醤油うどんの「ぬくめ」を注文する。あそうは、だしかけの「ひやひや」だ。
私のほうが先にやってくる。ちなみに、撮影はNG。ご了承くだされ。
ぱっと見た感じ、大の割には量も少な目に見える。白いうどんは太く、おろし生姜とネギ、そしてレモンの切れ端が乗っているだけであり、ただそれに醤油をかけて食べるのだ。
つつつっと大きく醤油で「の」の字を描く。どれ。ぱく。
おお? 凄いコシ。それでいて、粉っぽさは微塵もない。最初に感じたのは「美味い」ではない「凄い」だ。
ははあーこれは、話題になるのもうなずける。ばくばくと食べる。思ったより量は少なくない。
と、ようやくあそうの「ひやひや」がやってきた。だしもうどんも冷たいというだけだ。そんなに違うわけでもあるまい、と思いつつ、一口食べて驚き顔のあそうの椀から、一本拝借して、つるり。
え?
違う。全然違う。こんなに違うものなの? というか、今まで食べたどのうどんとも違う。何なのだ、このコシは。のどごしは。
美味しいうどん、というよりは、今までに経験しなかった、「まったく新しい食べ物」という印象だ。参った、これは、凄い。5時間のモトは、もうとった。
さらにあそうは、釜玉うどんも追加する。これまた、卵の風味が生きてるんだよ。絡み合う味わいは、もはや絶品である。

店内には、様々なことが書かれている。色んな事情と、背景があって、この店は成り立っている。私は正直なところ、能書きの多い店は好きではない。事情を勘案しても、少々うるさめであるので、好みはわかれると思う。
居心地のよい気軽な店ではないと私は思う。だから、毎日のように通いたいとは思わない。
だけど、これは食べる価値がある。わざわざ時間をかけて、でかけて、食べる価値は十二分にある。
私とあそうは、満足して、店をあとにした。

……話はここで終わらない。
私の車は再び軽快に走り始める。向かった先は、そう、加須だ。
10年前の記憶をたどり、店を探す。
少し迷ったけれど、あったあった。混雑する駐車場に車を放り込み、やや待つ。そうそう、こんな店だったなあと、店内を見回していると、「うどけん」当時の記憶が少しずつ蘇ってくる。
注文したのは、当然「冷汁うどん」。桶に入っているあたりも、以前と変わらない。
ゴマ味噌のたれは、決してスマートな見た目ではない。けれど、これにネギを加えて、少し透き通ったうどんをつけて、食べる。
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これだ。この味だ。
素直に、「ああ、美味い」と思う。やっぱり、私はこの味が好きだ。
食べながら、思い出すのは、やっぱり学生時代のことだった。記憶が蘇るフックとして、味、は強烈な触媒だと再認識する。
あのとき一緒にでかけた友人たちの多くはすでに家庭をもって、父や母になっていたりする。うどんを食べるためだけに出かけたりはしないのかもしれない。
だけど、たまには、いいものだよ。と、自分ひとり、「うどけん」の暖簾を守ってるからさ、なんて、ちょっとしんみりしつつ思った。

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